アントロポゾフィー胎生学(55)2011年03月25日 10:34

原腸形成は、動物の形態学(第6.2.2.章を参照)の原型的な現象とみなすことができます。
ゲーテ的科学において、原型的な現象は数学における公理に似ています。
非常に異なった進化の歴史と異なる遺伝的構造を持った生物が等しく特徴的な肉眼的段階と相を発現しうるということは、注目に値します。
この相の第2の側面は、神経系の発達と動物における運動システムです。
動物は感覚器、神経系と筋肉を発達させますが、これら全てによって動物は多少なりとも意識的なレベルで環境と「コミュニケート」することが可能になります。
認知、意識および反応は、個々の生物が環境と相互作用を行うための構成要素です。
この相互作用は、消化器系と環境との相互作用に匹敵します。
動物の生活と行動は、特定の身体的形状と動物の本能によってほとんど決定されています。
この理由から、原腸胚の形態は、決定論に従うプロセスの発散ととらえることができます。
現象学的な観点からすると、折りたたみのプロセスから導き出される外形は、「全身の形態における原腸形成」として理解することができます。
体の折りたたみと原腸形成は、体の「動物化」のあらわれとして理解することができます。
外界は摂取または認知によって生物に入り、消化または同化によって組み込まれます。そして、生物は排泄または反応によって外界と相互作用します。

第3週の特徴
発達のプロセスにおけるこの相の特徴は、身体の動物化であると言えるでしょう。