アントロポゾフィー胎生学(32)2011年03月01日 14:42

3.2.2 ゲーテ的側面

ゲーテ的な観点からこれらの現象を見ることができ、そうすることによって発生の第1週をさらに特徴づけることが可能になります。

身体的な状態
第1週の現象は特別な相の現れです。
この相は、更なる発生のための身体的な状況を作り出します。
その動的な傾向は、求心性です(第8.2.1章を参照)。
桑実胚(および若い胞胚)は、「生きている」有機体と考えることができますがしかし、この「生物」が体内時計を持っておらず、あるいは、大部分の生物学的プロセスのように明らかな増殖や旺盛な代謝を行わないことは際立っています。
凍らせることによって胚を保存できるのは初期発生のごく短い期間だけです。
これは桑実期です。
胚を冷凍するとき、我々は主として発生のための身体的状況、着床を「待つ」ことのできる状態を保存するのです。
こうすることにより、我々は人工の胚休眠を作り出します。

時間および代謝との関係
「第1週」は植物の種子の特徴を示しています。
種子は長期間貯蔵することができ、長期間その胚としての力を保ちます。
生物学的に活動的な生物で見られるような、不可避の体内時計または活発な代謝はありません。
種子は生きているのでしょうか?
それは特別なしかたで生きています。生命の身体的素材の相にあり、「時間の外で」生きていて、活発な代謝を示しません。
時間の外にあって、活動性の代謝がない状況は、無機物質ではよく知られています。
それは、「物質的な」生き方です。

第1週の特徴
胚相としての第1週は自律的な生物学的発生のための身体的状況をもたらします。

アントロポゾフィー胎生学(33)2011年03月02日 17:22

4章 発生第2週

4.1 形態学

まず我々は第2週における異なった現象について述べます。そして再びそれらを要約し、特徴づけ、この相の特徴を見つけます。

4.1.1 成長
胞胚が子宮粘膜と接触した瞬間から、胚盤胞は急速に成長します。
これは、新しい衝撃であり、
発生における真の飛躍です。
体積と細胞塊の増加という意味において、今や明らかな成長が起こります。
この成長は、胚盤胞の部位によって異なります。
発生のこの相においては、図4.1に示したように、成長は主に胚盤胞の周辺で起こります.

アントロポゾフィー胎生学(34)2011年03月03日 08:49

4.1.2 分化

栄養膜は遠心性方向に急速に発達します。
と同時にふたつの層へと組織学的な分化を遂げます。
それは高度に分化した細胞から成る栄養膜細胞層と、個々の細胞構造が失われる合胞体層です。
胚結節も胚盤葉上層と胚盤葉下層の2層に分化します。