かくも長き不在2010年11月19日 13:39

…ってなんだろうと思ったらフランス映画だった
3年以上もほったらかしにしておいて今更という感じではあるが
アントロ解剖学の翻訳を再開したのでブログも再開してみるとしよう

序文2010年11月19日 20:03

Steven Rose はその著書「生命線」の中で「生物学的決定論に反対する者にとっての難題は、相手の主張が還元主義的だとの批判は有効であるにせよ、代替物となりうる生体のプロセスを解釈するための首尾一貫した枠組みを提供できていないことにある。」と述べています。
我々は形態学において同様の難題に直面しています。
満足のいくような代わりの枠組みを提供することは喫緊の課題です。
この問題を解決するために、我々はふたつの目標に取り組んできました:
第一に、形態学における「代替的枠組み」を示すこと、そして第二に、形態学における動的な性質を特徴付ける代替的枠組みが形態学的事実の新たな解釈をもたらすことを示すことです。
我々は解剖学に現象学的なアプローチを用いることによって形態学における動的な性質を特徴付け、次いでゲーテ的な科学の助けを得てこれを解釈することができました。
我々は、生物学における機能的実体に当てはまることが示されるならば、この新しい枠組みが有用であろうと考えています。
この場合、多くの事実と詳細をある文脈の中で眺め、それらが形態の認識可能な様相に属していることを理解できるでしょう。
我々はこの目的のために形態学における動的な特質を選びましたが、それはこうすることによって事実の中に統一性を見いだすことができるからです。
形態学における動的な特質は生物学における機能的な過程ににも当てはまることを示せるでしょう。
この結果として、形態学における新たな概念が生まれます。
これらの新たな概念は生体における形態学的事実の理解を取戻します。
これによって例えば、身体の形状と意識および行動との関係を理解する可能性が生じます。
我々はこの枠組みが、多くの解剖学的詳細を学び覚えなくてはならない医学生の役に立つことを望んでいます。
経験の教えるところによれば、全体を概観することによって細部を記憶することはよりたやすくなります。
我々はこのモジュールを医学生や他の人々が解剖学的形態学のすばらしい世界を受け入れ、後の研究や仕事においてよりよく思い出せるよう手助けすることを目指して提示しています。
ところでこのモジュールが解剖学の教科書に取って代わるべきものでないことは強調しておきたいと思います。
このモジュールの情報はコンパクトなものであって、通常の教科書に含まれている知識を前提としているからです。

謝辞2010年11月20日 06:05

このモジュールはオランダ Driebergen の Louis Bolk 研究所で執筆された。
本書は私の同僚たち、F. Amons, A. Bos, W. Schad, E. Schoorel, Chr. van Tellingen, G. Verhaagen, および J. van der Wal.との刺激的な意見交換の賜である。
私は貴重なコメントを寄せてくれた彼らに多大なる感謝の意を表する。
この企画が財政的に可能となったのは Iona 財団、 Phoenix 財団、Bevordering 治癒教育財団、Mahle 財団および Evidenz 学会からの資金援助のおかげである。
2002年11月 Driebergen にて、Guus van der Bie。